心身症の治療

心身症とは

 心身症とは、身体の症状や障害があり、一般的には身体の病気だと考えられるものの中で、その発症や経過に、パーソナリティの特徴、心の葛藤、職場や家庭環境からのストレスなどが関与しているものをいいます。心身症は、身体のあらゆる器官に生じますので、まずは症状や障害の生じた器官の治療が行われることになりますが、それとあわせて、パーソナリティ傾向やストレスの関与についても考えていくことが重要です。

よくみられる心身症

 よくみられる心身症としては、以下のようなものがあります。

 消化器系の心身症としては、過敏性腸症候群、胃・十二指腸潰瘍などがあります。この中で、過敏性腸症候群というのは、腸には炎症も潰瘍もないのに、腹痛や下痢が生じたり、便秘と下痢を繰り返したりする状態です。出勤などの緊張する状況で症状が出ることが多くみられます。

 心血管系の心身症としては、高血圧症、狭心症、心筋梗塞などがあります。

 呼吸器系の心身症としては、過換気症候群、気管支喘息などがあります。この中で、過換気症候群というのは、呼吸器には障害がないのに、急に息苦しさが生じ、呼吸がはやく荒くなるという症状を繰り返す状態です。呼吸がはやくなると、血液中の二酸化炭素が低下するので、そのために、手足のしびれ、意識が遠のく感じ、強い不安感などが生じます。

 その他の心身症としては、筋緊張性頭痛、アトピー性皮膚炎などがあります。

心身症の治療

 心身症の治療については、まずは身体的な治療が必要ですが、それとあわせて、病気の状態に影響している、パーソナリティ傾向やストレスについても考えていくことが重要です。

 職場や家庭環境などからのストレスが、病気の状態に影響している可能性も考えられます。また、ストレスの受け止め方や対処の仕方など、本人のパーソナリティ傾向が、病気の状態に影響している可能性も考えられます。たとえば、自分の感情を抑制しがちであったり、無理をして周囲にあわせたり(過剰適応)しがちであったりする傾向が、影響している場合があります。

 このように、心身症の状態には、周囲からのストレスと本人のパーソナリティ傾向との両方が影響している場合が多くみられます。その程度にあわせて、環境の調整を行ったり、本人の対処の仕方について話し合ったりという治療を、適宜くみあわせて行ってゆきます。

 

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